県内の状況と蒲島県政に対する評価

この3年余、県内をくまなく歩き多くの方々の声に耳を傾けながら、県政の真の課題と県民の想いを受け止めてまいりました。以下にまとめる県内の現状と課題、蒲島県政の評価について、ぜひご高覧ください。

県内の現状

熊本地震から3年半が経過した熊本は、現在も復旧・復興に向けた歩みを進めています。仮設住宅の入居者は1万人を切ったといわれていますが、既に退去された方も含め、未だに生活再建の見通しさえ立っていない被災者も少なくありません。

これから先は復興需要も落ち着き、県内経済は低調になることも予想されます。また、来年度からは復旧・復興にかかった巨額の費用のうち、県や市町村が負担をしなければならない分の国への償還が始まり、財政状況はひっ迫することが見込まれます。

さらに、20年後にピークを迎えるとされる人口減少/少子高齢化などの「2040問題」が、追い打ちをかけてきます。高齢化率も全国平均で4割近くになると予想され、このままでは社会保障制度が崩壊するかもしれません。

そのため「2040問題」には、今から対策を講じていかなければなりませんが、県内の市町村のほとんどが、将来を見据えた対策を打てるだけの余裕はなく、県と市町村が一体となって取り組んでゆく必要があります。

2040問題

1.急速に進む人口減少/少子高齢化

熊本県の人口は、最新の国勢調査で約179万人。それが今から20年後の2040年には147万人と、30万人以上減ると予想されています。

2.労働力不足

その人口構成の内訳は14歳以下が11.2%、65歳以上が36.4%、15~64歳以下の生産年齢人口は52.4%とされており、現役世代1人で高齢者1人を支えることが想定されているのです。

人口減少に伴う労働力不足は、既に県内経済に暗い影を落としています。農業や建設業ではすでに外国人材抜きには成り立たない状況にあり、介護の現場でも外国人を見かけるようになりました。

3.空き家の急増と都市の空洞化/インフラの老朽化

人口減少により生じる深刻な問題として、空き家の急増や都市の空洞化、インフラの老朽化が挙げられます。すでに対策に取り組む市町村もありますが、いずれも解決にまでは至っていません。

蒲島県政に対する評価

現・蒲島県政を私なりに評価しますと、くまモンの活躍に象徴されるように成果を上げているものもありますが、熊本県の将来像に大きく影響する“創造的復興”といわれる政策に関しては、疑問に感じるものも少なくありません。

その中には熊本空港アクセス鉄道の問題など、拙速に進めると将来に禍根を残しかねない大型事業も含まれています。県の将来をも見据えた復興事業の仕分けが絶対に必要です。

蒲島知事は出馬表明を行った県議会の代表質問で、まだ質問されてもいないことに対し答えようとするなど、緊張感に欠けています。情報公開に対する消極的な姿勢も気になります。

また、ハンセン病元患者のご家族に対する判決直後のコメントや、水俣病特措法に定められていながら未だに実現していない水俣病の健康調査、川辺川ダム中止判断後の流域の治水対策等々、政治家としての蒲島知事のリーダーシップが見えないと指摘せざるを得ません。これらは、多選の弊害なのかもしれません。

県内は、一人当たりの県民所得が都道府県順位で43位、最低賃金に関しても全国で最低レベルです。蒲島県政では総幸福量の最大化を謳ってこられましたが、幸福度ランキングは35位に下がっており、県の調査でも昨年は過去最低を記録しています。

さらに、県内の市町村は平成の大合併で大きく形を変えたのに、基本的に県は以前のまま。県内を回っていてよく聞こえるのは、「県庁は遠い」「県庁は何をやっているのか分からない」という声。震災復興を成し遂げ「2040問題」に立ち向かうため、市町村とともに地域課題の解決に取り組むため、県は、もっと身近な存在として変わっていかなければなりません。